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【利用方法】CHNS有機元素分析

  • CHNS元素分析装置の利用方法などについて説明いたします。主に学内者向けとなりますので、学外利用者はお問い合わせフォームからご相談ください。

利用方法【学内】

元素分析は概ね月1~3回の頻度で行っています。測定日は定期開催または依頼の申込みに応じて決定され、機器分析センターのグループメールで案内されます。依頼者は、大学連携研究設備ネットワークを通して、「依頼測定の登録」と、「相互利用で天秤の予約」を行います。なお、学外者は書類等のお手続きが異なりますので、別途ご相談ください。

試料の数に応じて、各種の対応をしております。
[少数]1回限りの依頼で、3検体未満の場合
[普通]利用経験者である、継続利用の予定がある、または3検体以上の場合
[大量]1回の依頼数(検体数×測定回数)が30以上の場合

[普通の依頼方法]

  1. グループメールの案内を確認してください。日程が確定しておらず、受付待ちになっているときは、担当者にメールでご相談ください。
  2. 元素分析専用の依頼申込書をダウンロードして記入してください。ダウンロードはこちらから。
  3. 測定の日程に問題なければ、大学連携研究設備ネットワークにアクセスし、CHNS有機元素分析装置(S-WK-YNU-IAC-065)について「依頼測定」で申込登録をしてください。記入した依頼申込書は、その際に添付してください。
  4. 担当者から受入れ可能との返信があれば、ウルトラミクロ天秤(S-WK-YNU-IAC-066)またはミクロ天秤(S-WK-YNU-IAC-034)について「相互利用」で空き時間に予約してください(諸注意もご確認ください)。熟練度にもよりますが、1個作製する時間は、標準の容器で概ね5分~15分です。
  5. 測定日当日の9時までに、試料調製を行い、指定の場所に提出してください(マニュアルや諸注意は、下記を参照)。また、当日の9時以降に調製する場合は、対応が異なりますのでご相談ください。

[少量の依頼方法]

  1. 普通の手順通り、1番~3番まで対応します。
  2. 4番の返信時に、対応を相談します。もし、少量扱いで担当者が試料調製をすることになれば、当日までに試料を渡してください。

[大量の依頼方法]

  1. グループメールの案内とは別に、依頼をお申込みください。依頼数によっては、別途日程を調整することがあります。
  2. 日程が決定した後、基本的な対応は普通の依頼方法と同じです。

諸注意 【学内】

[予約の注意]

  • 依頼書を作成したら、学生等は指導教員の許可を取ってください。大学連携ネットワークの依頼書は押印不要となっています。研究室でまとめて依頼することもできます。
  • 測定日当日に試料調製したい場合は、担当者に相談となります。なるべく前日までに済ませてください。不安定な試料や吸水性の試料で問題があるときは、別途ご相談ください。
  • 測定日の当日の予約は先着順ではありません。担当者が調整しますので、予約を入れた場合も留意していてください。
  • 初回に予約するときは、試料調製の手順の講習を行います。担当者が対応できる時間に予約する必要がありますので、別途ご相談ください。
  • 天秤を予約するときは、同室の原子吸光光度計の予約に注意してください。この装置は大容量の換気扇を使うため、同時に使用すると天秤が安定しなくなります。担当者が原子吸光光度計にメンテナンスの予約(青色)を入れている時間帯は、安心してご利用いただけます。それ以外の時間帯に天秤の予約を入れたい場合は、担当者にご相談ください。

[サンプルや測定条件の事前確認]

  • 元素分析は定量分析のため、装置の性能を理解した上で、サンプルごとに適切な条件によって測定する必要があります。また、炉で燃焼させることから、含まれる元素によっては燃焼管やカラムを汚染してしまうことがあり、対策が必要になります。これらは技術的に難しいことも含まれるため、専用のチェックシートを用意してみましたので、ダウンロードしてお使いください(編集が必要なため、ダウンロード必須)。エクセル表で項目を選択いただくと、担当者からのアドバイスが表示されます。新しいサンプルを依頼するときは、是非ご活用ください。
  • サンプルはよく乾燥させたものをご用意ください。CHNS元素分析は、重量比で測定しますので、湿気を含むとCNS値がマイナスになり、有機溶媒を含むと値が変化することがあります。ただし、C/N比やC/S比など、Hを含まない解析をする場合は、少しくらいの湿気であれば含んでいても問題ありません(感度が相対的に落ちるので、なるべく乾燥していた方が良い)。
  • 純物質を正確に測定する場合、粉末は再結晶や再沈殿などで精製しておく必要があります。また、液体の場合はクーゲルロール蒸留などの精製が必要です。エバポレーション等で濃縮して精製していないサンプルは、不純物を多く含むのでほぼ値が合いません。
  • 樹脂や植物などの固形物を測定するときは、粉状に粉砕しないと容器に包めないだけでなく、値がばらつきます。必ず事前に粉砕の前処理を行ってください。凍結粉砕機なども用意しております。
  • ろ過物を測定するときは、ガラス製ろ紙が必要です。求まるのは絶対重量ですが、重量は計れませんので、%濃度を求めるにはろ過液の体積との比で定量する必要があります。

[試料作製の注意(一般)]

  • 天秤を使用するときは、エアコンを入れるのであれば、使用する1時間以上前には電源を入れておいた方が無難です。夜間の場合は入タイマーの使用も可能です。また、エアコンが付いていたときは、担当者が判断して消しますので、そのままにしてください。
  • スズボートなどの容器に梱包した試料は、直径7mmの円筒に収まるサイズになるように加工してください(直方体の場合、対角線が9mm以下くらい)。
  • 担当者は、試料をオートサンプラーに入れる前に、落下試験による漏れテストを行います。不合格の場合は測定できませんので、試料の漏れがないように調製してください。また、空気だまりがあると漏れが生じやすく、また値にも影響しますので、押しつぶして空気を抜いてください。
  • スズボートなどの容器は、ケースから必要分を小分けして取り出し、使ってください。1ケースの金額は5万円~10万円しますが、手が当たったりしてケースをひっくり返してしまう事故などが発生しているためです。
  • 用意されている専用のマイクロプレートがありますので、作製した試料はそこに入れてください。また、全て作り終わったら、研究室がわかるようにして指定のデシケーターに入れてください。
  • UNICUBE装置は、N以外のCHSが吸脱着カラムの分離法のため、極端に含有率の異なる試料を導入すると、前の試料の影響を受けることがあります。特に、HとSは影響を受けやすい傾向があります。1日の依頼の最初の一つ目や、成分が大きく異なる試料を入れるときは、本測定前のダミー測定用の試料(含有比が似ていれば同じ試料でなくてもよい)を1~3個余分に用意し、装置の安定度確認の指標に使ってください。
  • 微量の定量でブランク試料を測定したいときは、空のスズ容器(WO3添加したときはWO3のみ梱包)を用意し、対象となる試料の「後」に並べて入れてください。この装置の特性として、ブランクは試料の測定前ではなく、後の方が結果が良いです。
  • プレート番号、試料名、秤量値をまとめたデータは、パソコンにエクセルファイルとして保存してください。また、不慮のトラブルで消えないように、手書きや印刷などして紙面でも用意しておくことが望ましいです。
  • 使用後は、使用した天秤の電源を切る必要はありません。ただし、風防は必ず閉め、Tareを押してゼロにしておいてください。汚れを見つけたら、必ず担当者にご報告ください。
  • 当日は、トラブルなどがあったときに利用者に連絡することがあります。必須ではありませんが、なるべく連絡が取れるようにしておいてください。

[試料作製の注意(特殊試料)]

  • チェックシートに書かれている特殊な条件を伴う試料は、必ず前述のチェックシートによる確認や、担当者の指示にしたがって、試料を作製してください。不適切な調製をすると、装置の汚染や破損の原因となることがあります。
  • フッ素やリンを含む試料は個別に測定することがあるため、順番をケースの最初に並べ、緑の付箋でわかるように示してください。また、ハロゲン(フッ素も)を含む試料は、スズではなく銀の容器を使ってください。
  • 揮発性元素などの妨害元素となりうる金属等を含むときは、順番をケースの最後に並べ、青の付箋でわかるように区切ってください。詳しくはチェックシートをご確認ください。WO3を混ぜて調製することもあります。
  • 炭素が少量である植物・土壌・金属化合物・セラミックスなど、岩石や金属を多く含む試料は、赤い付箋でわかるように示してください。赤と青で迷ったら、青付箋を優先してください。
  • 石炭・コークス・重油などの炭素の割合が高い試料は、黄色の付箋でわかるように示してください。

[データの受取と試料の回収・処分]

  • データは、PDFやエクセルに出力してお渡しします。データの読み方について、わからない点は担当者に相談してください。
  • 電子データをパソコンから持ち出すときは、当センターで用意しているセキュリティUSBメモリを使用して移動してください。使ったことがない場合は担当者にご相談ください。
  • 測定直前に試料の漏れチェックをしていますが、不適切なものは測定しないことがあります。その場合は、各自で回収・処分してください。

利用方法【学外】

基本的には学内者と同じ手順に準拠しますが、いくつか違う点もあります。詳しくは、担当者またはセンターに直接ご相談ください。

ダウンロード

【ご利用の注意】

マニュアルのダウンロードは、本設備の利用者および利用予定者に限ります。関係者でない方は閲覧以外のご利用についてはご遠慮ください。また、登録から抹消された利用者は、ダウンロードしたファイルを削除してください。著作権等につきましては、このサイトについてにて記載されています。