MALDI (TOF/TOF) 質量分析計: Autoflex speed
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機器名
MALDI-TOF/TOF質量分析計
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機器名(英語)
Matrix Assisted Laser Desorption / Ionization – Time-of-Flight/ Time-of-Flight mass spectrometer
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メーカー
ブルカー
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メーカー(英語)
BRUKER
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型式
Autoflex speed
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利用目的
有機化合物の同定、ペプチド等の定性・構造解析
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担当
石原
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連絡先
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状況
不具合あり
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解消予定
保留中
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補足情報
LNモード感度がやや低下中。デジタイザーのエラーで質量校正に異常が出ることがある。
お知らせ
イメージング用のImagePrep装置は、故障のため運用を停止いたしました。詳細につきまして連絡が必要な場合は、担当者にご相談ください。
概要
質量分析計は、分子の質量(分子量相当)を測定することができます。マトリックス支援レーザー脱離イオン化(MALDI)法を用いた質量分析では、イオン化の際に試料を壊さずに一価の分子イオンを検出しやすいことから、タンパク質やポリマーなどの分子量が大きな試料に対してとても有用であり、適用範囲となる対象試料も広いです。また、飛行時間型質量分離装置を備えることで、高感度かつ高分解能の測定が簡単に行えるようになっています。質量範囲に制限なく、正および負イオンの高感度測定が可能となっているほか、リニアーとリフレクトロンモードを使い分けることができます。リニアモードはm/z 約5000以上の試料を高感度測定するために用い、リフレクトロンモードはそれ以下の範囲での高分解測定に用います。試料は、アトモルからフェントモルのサンプルを、マトリックス(CHCAなど)と混合させて調整することで測定ができます。装置の制御およびデータ処理はコンピューターで行っており、若干のトレーニングによって操作法を習得することができます。
追加機能
1.イメージング質量分析
MALDIイメージング質量分析は、マトリックスを塗布した試料切片を直接レーザーで叩き、マススペクトルから画像化をすることができる手法です。本装置は、試料作製用にマトリックス添加デバイス(ImagePrep)を備えています。また、Autoflex speedは高精度レーザーなどを備えているため、μmオーダーの空間分解能でイメージング測定をすることが可能です。
2.TLC-MALDI
本装置には、展開した薄層クロマト(TLC)に直接マトリックスを塗布して分析するソフトウェアが備わっています。
3.マトリックスフリーターゲット(NALDIプレート)
マトリックスフリーで測定が可能なプレートが利用できます。
4.解析ツール
PMF(Peptide Mass Fingerprinting)解析ツールによって、タンパク質の構造解析が可能です。ポリマー解析ツールによって、ホモポリマーおよびコポリマーの分子量解析、末端解析などが可能です。
用途
- ペプチドやタンパク質の同定や、配列解析ができます。
- 分子の質量から、有機化合物の同定ができます。
- 合成高分子の分子量分布や、末端構造などを調べることができます。
イメージングMSにより、組織切片などの質量分布を調べ、成分の画像化をすることができます。- TLC-MALDIにより、TLC(薄層クロマトグラフィー)で展開した成分の分析ができます。
仕様
リニアモード
質量分解能(FWHM): Glu-Fib (1568Da, Negative)≧2500、
プロテインMix (5.7k, 8.4k, 12k, 17k Da)≧700, 900, 1000, 1000
質量精度: (内部標準)90 ppm、(外部標準)100 ppm 以下
感度: 500 fmolのBSA (66431Da) S/N > 100:1
リフレクトロンモード
質量分解能(FWHM): Glu-Fib (1568Da, Negative)≧13000、
Somatostatin 28 (3147 Da)≧26000、
ペプチドMix (0.9k,2.0k,2.9k,3.6k,4.5k Da)≧10000,14000,18000,22000,20000
質量精度: (内部標準)2 ppm、、(外部標準)10 ppm以下
感度: 250 amolのGlu-Fib (1570Da) S/N > 50:1
MS/MS (LIFTモード・・・PSD型のMS/MS)
質量分解能(FWHM): Glu-Fib fragment (175,684,1056,1441)≧800,2000,2500,3000
質量精度: Glu-Fib fragment 平均≦0.05Da
HE-CIDモードが可能
付帯装置
利用方法
本設備は、学内・学外、自己測定(相互利用)・依頼測定 にかかわらず、すべての受入れをしています。若干、条件が異なりますので、詳しくは担当者にご相談ください。
学内利用
依頼測定
- 大学連携ネットワークにアクセスしていただき、お申込みください。いくつかの確認事項がありますので、大学連携ネットワークに登録するだけでなく、事前に担当者へのメール連絡も行ってください。
- 依頼するときは、必ず当センターの依頼申込書を作成し、大学連携ネットワークを通じて提出してください。
- 利用件数(10検体以上)または頻度(2回/年以上)が多い場合は、自己測定もご検討ください。
自己測定
- 自己測定の利用資格(ライセンス)の取得は、個人単位となります。
- 利用者の希望に応じて講習会を開くことができます(不定期)。講習案内はこちら。
学外利用
依頼測定
- 利用方法は、当センターの利用方法のページをご確認ください。本装置は、どの利用方法でも対応できます。
- 実施頻度は、1カ月に1回程度です。緊急対応(納期指定)につきましては、別途ご相談ください。
自己測定(相互利用)
- 自己測定の対応は、学内利用者とほぼ同様です。特別な事情がない限り、大学連携ネットワークの登録が必須となります。