1. HOME
  2. センター機器・講習検索
  3. その他一覧
  4. 光学顕微鏡選択ガイド - レーザー共焦点測定 -

光学顕微鏡選択ガイド - レーザー共焦点測定 -

  • 共焦点レーザー顕微鏡は、共焦点ピンホールを光路にはさむことによって焦点がずれたぼけの原因となる光を取り除き、非常に高コントラストで解像度が高い像が得られることを特徴とする顕微鏡です。ピンホールを通ったわずかな光しか検出されず、単一波長の強い光が必要なことから、レーザー光源が使用されます。厚さ方向に非常に狭い範囲の焦点が合った光だけを取り込み、重ね合わせて再構成することで、全ての面でフォーカスが合った像や立体像を得ることができます。

    機器分析評価センターには、主に表面の立体形状測定を解析する材料系分野向けにVK-3000と、主に蛍光試料の詳細な解析を行うライフサイエンス系向けにLSM980があります。

1. VK-X3000による表面形状の測定原理

VK-X3000では、表面観察と同時にフォーカスバリエーション、レーザー共焦点測定、白色干渉計の3つの方法を使い分けて表面形状測定が可能です。レーザー共焦点測定では、LSM980と同様の共焦点法によって焦点が合った位置からのみ照射したレーザーの反射光を検出し、焦点位置の情報を得ることで微細な表面形状を得ることができます。

confocal_VK-X3000.jpg
VK-X3000のレーザーによる形状測定の原理

2. LSM980による蛍光像の測定原理

レーザー光源からの励起光を試料の一点に集中的に照射し、発生した蛍光のうちピンホールを通して焦点が完全にあった光だけをスペクトル検出器によって検出します。励起光を移動して平面全体をスキャンすることで、試料の特定の平面のスライス像を得ることができます。また、深さ方向の焦点位置を移動して多数のスライス像を取得し、重ね合わせて立体に再構成したり、全ての深さの平面像を重ねて処理することで、全ての位置でフォーカスが合った像が得られます。

confocal_LSM980.jpg
LSM980のレーザーによる蛍光像の測定原理