概要
プラズマ化したアルゴンガスに霧状にした試料を導入することで、イオン化した試料を四重極質量分析計によって元素の定性・定量をする分析法です。
液体試料の元素を測定する類似の装置に原子吸光法やICP-AESがあり特徴は以下の通りです。
- 原子吸光法:ルーチン的な操作では扱いやすい。ppbオーダー。元素に応じた光源が必要。
- ICP-AES:主成分の測定に対して比較的万能。ppbオーダー。
- ICP-MS:微量成分の測定向き。pptオーダー。ppmオーダーの高濃度マトリクスは不可。
ICP-MSは、装置をクリーンルームに設置することで高い感度が発揮されますが、本装置は普通の実験室内に設置しているため、空気中のバックグラウンドにより元素によっては検出限界は高くなっています。