概要
質量分析装置は化合物の分子量や構造の情報を得ることが出来るため、今日、有機物の同定・定量法として不可欠な手段となっています。本装置は試料を直接導入できるほか、ガスクロマトグラフ(GC)を直結したGC/MSとして利用できるため、反応生成物などの混合物も分離して分析できます。イオン化法としては、通常よく使われる電子イオン化(EI)・化学イオン化(CI)のほか、高速原子衝撃(FAB)も使用できますので、ポリペプチドのような難揮発性化合物の測定もできます。質量範囲は、m/z 1500までの正イオンおよび負イオンの測定が可能です。高分解能モード(R10%valley 5000)では、有機化合物の精密質量測定ができ、分子式を決定できます。