ガスクロマトグラフ-トリプル四重極質量分析計 (GC/MS):Agilent7000B
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機器名
ガスクロマトグラフートリプル四重極質量分析計
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機器名(英語)
Gas Chromatograph Mass Spectrometer : Triple Quadrupole GC/MS
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メーカー
アジレント・テクノロジー(株)
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メーカー(英語)
Agilent Technologies, Inc.
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型式
Agilent 7000B
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利用目的
有機化合物の定性・定量、混合物の成分分析
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担当
石原
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連絡先

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状況
正常
概要
本装置は、ガスクロマトグラフ質量分析計(GC/MS)であり、試料から揮発性のある成分の分離を行い、同時にその成分の質量(≒分子量)を測定することができます。このような成分同定を目的とした定性分析の他に、適切な標準試料があれば定量分析も可能です。
また、本装置は、一般的な四重極GC/MSと異なり、四重極分離装置を3連結にしているトリプル四重極(Q-コリジョン-Q)タイプの装置になっています。これにより、定性分析ではMS/MSによるフラグメントイオンの解析により構造情報が得られます。また、定量分析においては、MRM(多重反応モニタリング)法による分析により、マトリックス成分による妨害が軽減されるため、夾雑物が多い試料でも高感度化が実現できます。
GC注入口には、サーマルセパレーションプローブ(TSP)とマルチモード注入口(MMI)を備えており、前処理をしていない試料でも装置の汚染を低減させて測定できます。注入後は、GCカラムによる分離ありか、不活性カラムによる短時間測定かを選択することができ、用途によって使い分けられます。
用途
- ガスクロマトグラフ装置が付属していることから、加熱して気体になる成分を分離して、試料の成分分析をすることができます(最高350℃程度まで)。
- マススペクトル(質量スペクトル)により得られた質量から、データベース検索によって成分の定性ができることがあります。本装置はMS/MSが使用できるため、生成した断片から分子構造を推定することもできます。
- 予め標準試料で検量線を引くことにより、各成分の定量をすることができます。本装置はMRMが使用できるため、夾雑物が多い条件でも高感度に測定ができます。
- サーマルセパレーションプローブ(TSP)の利用によって、前処理不要で試料を測定することができます。
仕様
本体
- ガスクロマトグラフ [Agilent 7890A]
- 注入口(1) スプリット-スプリットレス注入口: ノーマルの注入口です。溶液注入やSPME法の利用が可能です。
- 注入口(2) マルチモード注入口: ノーマルの機能に加え、加熱や液体窒素冷却を含めた温度制御ができ、溶媒除去、濃縮、脱着などができます。
- トリプル四重極(QQQ)質量分析計 [Agilent 7000B]
- 四重極分析計による高感度マススペクトル測定。
- MS/MSの測定による構造解析。
- MRM(多重反応モニタリング)による超高感度の定量測定。
付帯設備
- 溶液オートサンプラー[Agilent 7693]
- 最大150サンプルの溶液注入測定。
- 高速注入機能による高い再現性。
- サーマルセパレーションプローブ(TSP)
- 試料(液体・固体など)を、ほぼ前処理なしで導入可能(不揮発性成分を除去)。
- 短い不活性カラムに交換することで、純物質の短時間測定が可能(ダイレクトプローブと同等機能)。
- MMI注入口と併用することで、揮発性成分の分離やカラム汚染の防止を実現。
利用方法
学内・学外問わず、受け付けています。利用方法は、機器担当者にお問い合わせ下さい。