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電子スピン共鳴(ESR)

  • 機器名

    電子スピン共鳴装置【Electron Spin Resonance Spectrometer: ESR】

  • メーカー

    JEOL(日本電子)

  • 型式

    JES-FA200

  • 利用目的

    結晶中の電子状態測定、化学反応解析、生理活性測定など

  • 担当

    外部協力教員(工学研究院・菊地)

  • 連絡先

    お問い合わせフォームより連絡

概要

電子スピン共鳴の原理

電子スピン共鳴(Electron Spin Resonance, ESR)は電子常磁性共鳴(Electron Paramagnetic Resonance, EPR)とも呼ばれています。電子スピン共鳴は核磁気共鳴(Nuclear Magnetic Resonance, NMR)に似ていますが,原子核ではなく不対電子を観測します。 どのような分子の中にも電子は存在します。電荷を持つ電子はスピンと呼ばれる自転に相当する要素を持つため,電子は小さな永久磁石とみなすことができます。分子に磁界をかけると,電子の持つ「棒磁石」が磁界の方向と同じになるか反対なるかで,エネルギーの大きさが異なります。電子はこのエネルギー差に等しいエネルギーをもつ電磁波を,吸収あるいは放出することができます。通常は,電磁波(マイクロ波)の周波数を固定し,磁場を掃引する方式で測定を行います。このようにして外部から磁界をかけて電磁波の吸収あるいは放出を観測する方法を「電子スピン共鳴法」と呼びます。

電子スピン共鳴法を適用するためには,対象となる系が不対電子を持つことが必要ですが,以下に示すように多くの系が不対電子を持っています。

  1. フリーラジカル(固相,液相,気相): フリーラジカルは1個の不対電子を持つ化学種です。
  2. 物質内の欠陥: Fセンター等。
  3. 多くの遷移金属イオン: 銅(・)イオン等。
  4. 三重項状態の分子: 基底三重項分子,熱励起三重項分子,光励起三重項分子。 

このように,電子スピン共鳴法は不対電子を検出する明快な手法です。吸収スペクトルや蛍光スペクトルのような光学的手法ではフリーラジカルの存在を間接的にしか示せませんが,電子スピン共鳴信号は対象となる系が不対電子を持つことの決定的な証明となります。また,電子スピン共鳴スペクトルは不対電子の置かれた環境に敏感であるため,電子スピン共鳴法は不対電子周辺の物質の構造を解明するのに適した手法です。

用途

  • 半導体や単結晶などの電子状態、格子欠陥、ドーパントなどの測定。
  • 食料品や生体中における、生体反応や活性酸素などに関する測定。
  • 高分子材料における合成反応や劣化過程に関する測定。
  • 有機反応や光反応に関する研究。

仕様

本体
電子スピン共鳴装置 [JES-FA200]

付帯設備
 

利用方法

本装置の利用方法は、機器担当者にお問い合わせ下さい。