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結晶構造とX線回折

結晶構造とは

X線回折の利用を希望する方からよく「結晶構造の解析をするためXRDを利用したい」といった問い合わせを受けますが、結晶構造とは何でしょうか。字のごとく「結晶」の「構造」ではあるのですが、それはどのように定義されているのかをここでは説明していきたいとおもいます。

結論から言うと、結晶構造は「格子(lattice)」と「基本構造(motif)」から成ります。格子を決めるのは格子定数、すなわち立方晶や正方晶などの形とその大きさ、基本構造を決めるのは原子の数や位置などのパラメータになります。

結晶構造定義.png

これを基に考えると結晶構造の違いというのは下記のように様々なパターンが考えられます。

結晶構造違い.png
 

X線回折による結晶構造の解析

一般的なX線回折測定で得られるデータというのは主に回折角度と回折強度になります。回折角度は格子の情報、回折強度は基本構造の情報を反映します。ちなみにX線回折の原理として有名なブラッグの条件がありますが、これは回折角度と格子面間隔(格子の情報)の関係を表したものなので、実は強度(基本構造)に関する情報は何も入っていないのです。

結晶構造と回折データ.png

このように「結晶構造の解析」と言っても目的によって、データのどの部分に着目するか、そのためには測定時に何に注意するかが変わってきます。次節以降で回折角度、回折強度それぞれの測定における注意点とその原理を解説していきます。